カー・ウォーズの車輛の大きさについて(2)

(2021/03/03 公開。)


カー・ウォーズのサプリメント「トラック・ストップ」で、大型車輛が登場しました。

登場する車輛は、トラック(牽引する)・トレーラー(貨物車)・バスです。


先ずバスから説明します。たぶんイメージし易いでしょうから。

邦訳された「トラック・ストップ」では、30フィート(約9メートル)と40フィート(約12メートル)のバス車体が提供されました。

日本のよく見かける路線バスは、調べてみたら10メートル前後の長さのようです。

長距離高速バスは12メートルくらいのようです。

カー・ウォーズのゲームに登場する40フィートバスは、日本の高速バスをイメージすると、大きさ的には丁度良いと思います。

30フィートバスは路線バスを1メートルくらい縮めた感じ?

なお、ゲームでは10輪車となっています。(前輪は2輪、後輪は一軸4輪×2組。)

国内で見かけるバスはほとんどが6輪なので、10輪は違和感があるかも知れません。

が、ゲーム的にはパンクのリスクを減らせるのでOKですね。(タイヤの重さのぶん、積載可能な重量は減ってしまいますが)


日本の都市部では最近はもっと前後長が短くて小回りが利くバスも走っています。

カー・ウォーズの未訳ルールで「Mini Bus」というのがありますので、もしゲームで再現するとしたらこの「Mini Bus」を使用するか、普通車の「バン」をバスとして使用するかになると思います。

尚、「Mini Bus」も10輪です。またパワープラントやタイヤ等は大型車輛のものを使用します。但し、装甲及び武器の配置は前後左右上下の6箇所です。


次にトラックです。

このトラックは転向輪を持っており、様々なトレーラーを牽引することが可能になっています。

アメリカの映画に登場するような大きなトラックのイメージです。

普通車よりも大きい車体ですが、武器配置は前後左右上下の6箇所です。

ゲーム内では、長距離輸送・または大きな貨物を運ぶことを想定したシナリオで登場することが多いと思います。


トレーラーは、バスの車体と同じ程度の大きさの貨物室を備えたものをイメージして頂くとそれほど乖離はしていないと思います。

あるいは船舶で輸送されるコンテナを載せたやつなどですね。

平台のトレーラーもあります。

未訳ですが、アンクルアルバートの2巻で二段の平台トレーラーも登場しました。これでカーキャリアートレーラーなどを作成可能です。


現実世界では、トラック - トレーラー以外にもトラックは多種あります。

邦訳版のルールではそれらのトラックに関しては言及はありません。

未訳のルールでは「Big Rig」(大型車輛)という括りで、10輪車としていろいろデザイン可能になっています。


カー・ウォーズのトレーラー、バスの魅力一つとして、「中に車輛を格納して運べる」という点が挙げられます。

「トラック・ストップ」や「AADA車両ガイド」でも言及している箇所はあるのですが、「Car Wars Compendium」で調べた情報をちょっと書きます。(「トラック・ストップ」で説明されている情報も重複しますがご容赦を。)


確認した事項:

・アサルトランプは、有蓋トレーラーかバスの後部にのみ設置可能。

・アサルトランプは、人間(歩行者)・オートバイ・トライク・サブコンパクト車の"素早い乗降"を可能にする。

・コンパクト車以上は記載なし。


・ホイールランプは、平台トレーラーか有蓋トレーラーに設置可能。

・ホイールランプは「small vehicles」の乗降を可能にする。

・ここで記載のある「small vehicles」は、邦訳版「トラック・ストップ」でも「小さな車両」と表記されている。


・普通車をトレーラーやバスに格納する場合、その車輛のSpの他に10Spの空きが必要。

・オートバイをトレーラーやバスに格納する場合、そのオートバイのSpの他に4Spの空きが必要。

・オートバイ+サイドカーをトレーラーやバスに格納する場合、そのオートバイ+サイドカーの合計Spの他に6Spの空きが必要。

・「Car Wars Compendium」内の説明例では、ラグジュアリー車(19Sp)を格納するときは29Spが必要という記載あり。


上記をふまえての、筆者の見解を書きます。


「アサルトランプ」使用時でもトレーラーやバスの貨物Spに余裕があれば、コンパクト車以上も積載は可能だと考えられます。

(AADA車両ガイドの2巻で、アサルトランプを装備しているバスがラクジュアリー車を格納可能と説明されている箇所がありました。)

しかしコンパクト車以上は"素早い乗降"は出来ないという意味と解釈しています。

"素早い乗降"について具体的な説明は見つけられませんでしたが、「戦闘時に乗降が可能」と解釈しています。


"素早い乗降"が可能な対象にトライクが記載されていますが、トライクのサイズについては記載はありませんでした。

強襲用にトレーラーやバスを設計される場合は、積載する車輛はオートバイやトライクを選定すると良いかもしれません。

(AADA車両ガイドの2巻の最後に、逆中型トライクを格納車輛にした戦闘用トレーラーの紹介がありました。)


貨物室内ではスピードを0にしなければなりませんので、乗り込むときは減速しながら/出発するときは加速しながら になります。


「ホイールランプ」は"素早い乗降"はできません。

ホイールランプはアサルトランプと違い、自動で開閉はしないためと解釈しています。

人力でトレーラー(またはバス)の後部にホイールランプを2基引っ掛ける必要があります。(片付けも同様)

ゲーム内時間で考える場合、戦闘中にこの作業を行うことは難しいでしょうね。

もし事前にアサルトランプが設置済みで、且つ戦闘中に乗降する必要が発生したら、「ホイールランプから完全に離脱するまで時速5マイルで徐行する」とかのルールにして、ほかのプレイヤーに了解を得ると良いと思います。


ホイールランプで乗降可能に挙げられている「small vehicles」とは、普通車を指していると判断して良いと思います。

ホイールランプは、乗り込む車の右の車輪と左の車輪の下に配置されますので、リアリティを求めるならサブコンパクト車とラグジュアリー車が乗り込む場合、都度ホイールランプの位置を調整する必要が出てきます。

また、もしサイドカー付きオートバイを載せることをOKとする場合は、ホイールランプの位置を「オートバイの車輪位置」と「サイドカーの車輪位置」に変更する必要があります。

こういった調整が必要(そうしないとホイールランプを踏み外してしまう危険性がある)な点も、"素早い乗降"は出来ないという理由なのだろうと推測しています。


また、トライクを載せる場合はその構造上、ホイールランプは3つ必要になる筈です。

しかしトライクを載せる場合に関する言及は見つけられませんでした。

「ホイールランプを3つ用意して、トライクも乗降可能にする」とするか否かはプレイヤー間で決めても良いと思います。


車輛を格納する場合、車輛のSpプラスアルファのSpが必要です。

トライクの場合は「オートバイ+サイドカー」と同じ計算(+6Sp)になります。(AADA車両ガイドの2巻のサンプルなどから算出しました)

有蓋トレーラーやバス内でこれらの車輛を整備したり、乗り降りするためには人間が動ける空間が必要です。

おそらくプラスアルファのSpはそれらを表していると考えています。

なお記載は見つけられませんでしたが「砲塔」・「外部武装ポッド」・「ロケットポッド」・「カーゴキャリア」等、社外に突出している装備がある場合はそれらもSpに加算するのが自然だと思います。


平台トレーラーに載せる場合はプラスアルファの空間は必ずしも必要ではないと考えています。(閉鎖空間ではありませんので)

ボードゲームとRPGに関する駄文

はじめまして。あるいはこんにちは。 少年時代を昭和で過ごしたロートルです。 令和になり、試しにサイトなどを開設してみようと思い立ちました。 ネタを何にするかと見廻したところ、僅かですが手持ちのアナログゲームが目に留まったのでこれを少しずつ紹介していこうと思います。 自己満足のためのサイトですがご容赦を。